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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻1号

1995年01月発行

文献概要

臨床経験

正中神経縫合後に生じた手関節掌側部痛に対する逆行性方形回内筋弁の1例

著者: 竹内英二1 川端秀彦2 吉田竹志1 植村和司1 北野継弐1 多田浩一1

所属機関: 1阪和泉北病院整形外科 2大阪府立母子保健総合医療センター整形外科

ページ範囲:P.89 - P.91

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 抄録:我々は正中神経縫合後に手関節掌側部痛を呈した症例に対して,外からの機械的刺激から神経を保護することを目的として逆行性方形回内筋弁形成術を施行した.症例は21歳,女性,左前腕手関節掌側部に手術瘢痕を認め,創周囲正中線上に強い叩打痛があり,正中神経領域には知覚低下が認められた.正中神経の縫合部を中心として有連続性の神経腫の形成があり,神経剥離術後その神経腫を覆うようにして挙上した方形回内筋弁を縫着した.術後1年現在で神経欠落症状の改善は明らかではないが,疼痛は消失している.手関節掌側の連続性を持った神経腫の疼痛に対し,逆行性方形回内筋弁は有用な術式である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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