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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻10号

1995年10月発行

文献概要

論述

外傷性股関節脱臼後のMRI所見の検討

著者: 高橋謙二1 三枝修1 斉藤正仁1 西川悟1 西須孝1 小林照久1 清水耕2

所属機関: 1成田赤十字病院整形外科 2JA塩谷総合病院整形外科 3習志野第一病院整形外科

ページ範囲:P.1131 - P.1136

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 抄録:1988年以降,外傷性股関節脱臼後の大腿骨頭壊死発生のスクリーニングとして,MRIが撮像可能であった24例74画像をretrospectiveに検討した.正常像44画像,異常像30画像であり,さらに,異常像を骨頭内の分布状態により上外側型,下内側型,全骨頭型,荷重部型に分類した.上外側型は前方脱臼で,下内側型は後方脱臼の症例でのみ認められ,これらは受傷機転を考慮すると受傷時の骨挫傷による影響と推察された,全骨頭型は正常像または荷重部型へ移行し,虚血に対する修復像が示唆された.荷重部型はいずれも大腿骨頭壊死像と思われ,これらは受傷後早期の下内側型や全骨頭型より移行してきていた.したがって,MRIで何らかの異常像を認めた場合,大腿骨頭壊死発生の危険性があり,厳重な経過観察が必要であると考えられた.また.正常像より異常像へ移行した症例はなく,MRIで正常像を認めれば大腿骨頭壊死発生はないものと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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