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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻10号

1995年10月発行

文献概要

論述

前十字靱帯再建術後に発生する膝伸展制限の検討―術式間の比較

著者: 本杉直哉12 仁賀定男1 星野明穂1 荻内隆司1 池田浩夫1 関矢一郎1 長束裕1 宗田大3 石橋俊郎3 村上俊一3 山本晴康3 古屋光太郎3

所属機関: 1川口工業総合病院整形外科 2同愛記念病院整形外科 3東京医科歯科大学整形外科

ページ範囲:P.1145 - P.1149

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 抄録:半腱様筋腱,薄筋腱をLADの一端固定により補強する鏡視下前十字靱帯再建術を施行した98例(以下STG群)と骨片付膝蓋腱をKurosaka screwにて固定する鏡視下再建術を施行した42例(以下BTB群)において,術後3カ月時の膝伸展制限の有無を調べ,その原因,臨床経過および伸展制限に対する対策について比較検討した.STG群では受傷後早期の再建例で伸展制限発生率が高い傾向にあったが,伸展制限は追加手術を要さず全例経時的に消失し,臨床成績に悪影響を及ぼさなかった.BTB群の伸展制限の主な原因はcyclopsであり,受傷後早期の再建例で伸展制限発生率が高い傾向を示した.BTB群で生じた伸展制限は,cyclopsの切除により速やかに消失し,自覚症状や膝伸展筋力の改善をみた.切除したcyclopsの病理組織は全例靱帯様組織であった.cyclopsの成因は靱帯の部分損傷や早期リハビリテーションの関与が疑われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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