icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻10号

1995年10月発行

文献概要

日常診療 私のくふう

肩の痛みのためのビジュアルな自己診断票

著者: 玉井和哉1

所属機関: 1獨協医科大学整形外科

ページ範囲:P.1167 - P.1171

文献購入ページに移動
 抄録:肩の痛みを主訴とする患者の疼痛表現を支援するため,日本整形外科学会の肩関節疾患治療成績判定基準に準拠したビジュアルな自己診断票を考案した.これは診察前の待ち時間を利用して,患者自身が痛みの程度や性格日常生活動作の障害を自己申告するためのものである.本票を試用した50名のうち記入を拒否した患者はなく,大多数が5分以内に記入を完了した。もっとも症例数の多かった肩関節周囲炎についてみると,痛みの程度は準備したアナログスケールの広い範囲に分布し,その平均はほぼスケールの中央にきた.日常生活動作の障害に関する回答は,準備した15項目のうち13項目にわたっていた.また多くの患者が自分の症状を医師に伝えることができたと感じていた.本票にはスケールの決め方や痛みの性質の表現に改良すべき点はあるものの,患者の受け入れはおおむね良好で,日常診療のコミニュケーション・ツールとして活用できるものと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら