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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻10号

1995年10月発行

文献概要

整形外科英語ア・ラ・カルト・37

比較的よく使う整形外科用語・その4

著者: 木村專太郎1

所属機関: 1那珂川病院

ページ範囲:P.1180 - P.1181

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●Brown-Séquard syndrome(ブラウン・セカール)
 腫瘍による圧迫や外傷で脊髄の半分が損傷を受けた場合,その部分より末梢の同側の運動麻痺と知覚異常を起こし,反対側の痛覚と温度覚の喪失を伴うものをいう.フランスのブラウン・セカール(Charles-Edouard Brown-Séquard 1817-1894)は,動物実験で脊髄を半分切ることにより,この事実を発見し,1849年に発表した.
 ブラウン・セカールは,インド洋にある英国領のモーリシャス(Mauritius)島のポート・ルイス(Port Louis)に,1817年4月8日に生まれた.父(Charles Edward Brown)は米国の海軍士官であり,母(Charlotte Séquard)はフランス人であった.彼は父が他界した後に生まれたため,母親が非常に苦労して育てた.欧米には父親と母親の名前を合わせて子供の名前とする習慣がある.例えば著名な整形外科医にも“Smith-Petersen”や“Waston-Jones”がいるが,“Brown-Séquard”も同様である.“Brown-Séquard”の国籍について,多くの書物や辞典にはフランス人と書かれているが,“Encyclopedia Britanica”には,さすがに英国人と書かれていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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