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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻10号

1995年10月発行

文献概要

臨床経験

内反肘変形を伴ったposterolateral rotatory instabilityの1例

著者: 冨岡正雄1 吉矢晋一1 松下績1

所属機関: 1明和病院整形外科

ページ範囲:P.1187 - P.1190

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 抄録:肘関節の外傷後に内反変形をきたしさらに亜脱臼を繰り返すようになったposterolateral rotatory instabilityの1例を経験した.症例は30歳の男性で11歳のとき左肘関節の外傷により整骨院で保存的加療を受けたことがある.その後肘関節の内反変形をきたしさらに亜脱臼を繰り返すようになった.日常生活での機能障害はなかったものの3年前よりボクシングをするようになってから,亜脱臼は頻回に起こり当科を初診した.
 手術はまず内反肘変形に対し上腕骨矯正骨切り術を行い,続いてlateral ulnar collateral ligamentを同種移植にて再建した.術後6週間のギプス固定の後可動域訓練を行い,1年後には障害はなくボクシングが可能となった.関節に働く脱臼方向のストレスの発生を防止するためには靱帯再建のみならず上腕骨矯正骨切り術も行うことが必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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