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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻10号

1995年10月発行

文献概要

臨床経験

オスラー痛斑の2例

著者: 樋口泰光1 藤田邦彦1 杉山修一1 浦和真佐夫1 北村哲也1 松田理1 堀口大輔2 金萬石3 藤澤幸三4 冨田良弘4 若林弘樹4

所属機関: 1静岡市立静岡病院整形外科 2静岡市立静岡病院皮膚科 3静岡市立静岡病院循環器科 4鈴鹿回生総合病院整形外科

ページ範囲:P.1219 - P.1221

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 抄録:感染性心内膜炎の皮膚病変であるオスラー痛斑は,整形外科医の目に留まることは少ない.われわれは,オスラー痛斑の2例を経験した.症例1:24歳,女性.右母指痛出現し当科受診.発熱が続いていたため精査を行ったところ,感染性心内膜炎と診断され,右母指の有痛性紅斑は,オスラー痛斑であったと診断した.症例2:63歳の男性.腰背部痛,全身筋肉痛が出現し,近医内科より当科紹介となったが,全身症状強く,体重減少を認めたため,当院内科へ転科入院となった.入院後,左手手掌,左足背部に有痛性紅斑が出現したため,biopsyを施行したところ,オスラー痛斑と診断され,感染性心内膜炎の確定診断がなされた.オスラー痛斑は,整形外科を最初に受診する可能性があり,また,感染性心内膜炎は治療が遅れると重篤な症状を呈するため,注意深い診察が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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