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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻12号

1995年12月発行

文献概要

臨床経験

外側半月板奇形の1例

著者: 清水泰宏12 野村一俊1 平野真子1 橋本伸朗1 福元哲也1

所属機関: 1国立熊本病院・整形外科 2公立玉名中央病院整形外科

ページ範囲:P.1407 - P.1409

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 抄録:極めて稀な外側半月板奇形の1例を経験したので報告する.症例は16歳男性,誘因なく両膝痛,giving-wayが出現し,膝蓋骨周辺部に圧痛を認める以外特記すべき所見なく,単純X線上も特に異常所見はなかった.両膝棚障害の疑いにて両膝関節鏡を行った,鏡視所見では両膝にCタイプの棚を認めたが,さらに正常外側半月板の上に重なる帯状の半月板が中節部後方より始まり,後節部を経て大腿骨顆間窩後方に向かって走行しており,後方側付着部は鏡視できなかった,鏡視下棚切除と半月板の奇形部分の切除を行い,この切除標本を観察してみると,扁平帯状,表面平滑で光沢を帯びていた.組織学的には,膠原繊維が重層化し,わずかな繊維の離開を認めるのみで,変性により形成されたものとは考えにくかった.術後4ヵ月経過し膝蓋骨周辺部の痛みは持続しているがgiving-wayは消失した.奇型半月板が症状に関与していたかどうかは明らかでなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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