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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻12号

1995年12月発行

文献概要

臨床経験

外傷後の𦙾骨遠位骨端線部分的閉鎖の治療経験

著者: 長野博志1 井上一1 安田金蔵2 花川志郎2

所属機関: 1岡山大学医学部整形外科 2岡山労災病院整形外科

ページ範囲:P.1415 - P.1419

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 抄録:外傷により脛骨遠位内側骨端線の部分的閉鎖をきたした3症例を報告した.症例1:7歳,女児.左脛腓骨遠位骨端線骨折.Salter-Harris(S-H)分類の4型.受傷後4年,足関節に25°の内反があり,脛骨に対しopen wedge osteotomyを行った.15歳時,足関節のROMは正常で変形はなかったが,3cmの脚長差が残存した.症例2:9歳,女児.内果部の皮膚,骨膜,骨の一部が削りとられ,Rangの追加したS-H分類の6型.内果部の骨端線の部分的閉鎖がみられ,2回の骨橋切除と脂肪移植(Langenskiöld法)を行った.15歳時,脚長差,変形はなかった.症例3:9歳,女児.S-H分類の3型.症例2と同様の手術を行い,12歳時,脚長差,変形はなかった.
 Langenskiöld法は骨端線の部分的閉鎖を早期に発見し,適切量の骨橋を切除し,十分な脂肪組織を挿入すれば,変形,短縮の予防的治療法として有効と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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