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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻2号

1995年02月発行

文献概要

シンポジウム 機能的電気刺激(FES)の理論と実際

電気療法の歴史

著者: 川村次郎1

所属機関: 1大阪労災病院リハビリテーション診療科

ページ範囲:P.147 - P.153

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 抄録:古くからある電気療法(治療的電気刺激:TES)と機能的電気刺激(FNS)の歴史について述べた.
 ローマ時代からの古い歴史をもつTESは,機器こそ近年のエレクトロニクス技術に支えられて進歩したけれども,医学的にはその治療原理において依然として民間療法的な発想から脱していない.TESが近代医学の中で合理的・効果的な治療手段としての地位を確保するためには,最新の生物学的知見に基礎をおいた上で,工学的な先進技術の積極的導入を図るべきであろう.
 神経の迂回路をつくるというFNSの原理は,たしかに合理的で魅力的である.しかし心ペースメーカなどと比べて要素が複雑であり,現在の先端科学技術によっても解決が困難な閤題も多い.多チャンネル完全埋め込みのFNSシステムを臨床的に一般に応用できる技術として完成するためには,包括的研究開発を今後さらに息長く続ける必要があるだろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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