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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻3号

1995年03月発行

文献概要

臨床経験

下垂体性小人症に脊髄空洞症および脊柱変形を合併した1例

著者: 高相晶士1 北原宏1 南昌平1 守屋秀繁1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科

ページ範囲:P.321 - P.324

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 抄録:MRIの発達により,特発性側弯症と診断されてきた症例の中には脊髄空洞症による神経原性側弯症が数多く含まれていることが明らかにされてきたが,下垂体性小人症をも伴った症例の報告は少ない.筆者らは骨盤位,仮死分娩の既往があり,脊柱変形を主訴に当科初診し,経過中,MRI検査を行ったところ脊髄空洞症を認め,また,低伸長を主訴に小児科受診したところ,精査の結果,下垂体性小人症と診断され,成長ホルモン投与治療開始したところ,身長の急速な増加とともに,側弯も急速に増悪した1例を経験した.近年,脊髄空洞症の発生原因は異常分娩もその一つに数えられ,また,異常分娩と特発性小人症は関わりが深いとされている.脊髄空洞症と下垂体性小人症は異常分娩を介し密接な関係があると推定され,それぞれの発生原因は示唆に富むものと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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