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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻3号

1995年03月発行

文献概要

臨床経験

尺骨頭掌側脱臼の2例

著者: 宮崎誠司1 宗定伸1 井上博之1 岡義範1 臼井宏2

所属機関: 1東海大学医学部整形外科 2町谷原病院

ページ範囲:P.325 - P.328

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 抄録:骨傷を伴わない尺骨頭掌側脱臼を2例経験したので報告する.症例1.19歳男性.ラグビー中前腕を回外強制され受傷.受傷日に単純X線,CTにて尺骨頭掌側脱臼と診断され徒手整復後6週間ギプス固定された.症例2.21歳男性交通事故にて受傷,受傷翌日に単純X線,CTにて尺骨頭掌側脱臼と診断され徒手整復後6週間ギプス固定された.両者とも数カ月の経過後も再脱臼を認めず経過は良好である.
 尺骨頭掌側脱臼は比較的稀な外傷であり,骨傷を伴わないものはさらに少ない.臨床的にも,また単純X線でも骨傷がない場合や受傷時の肢位等により単純X線で正確な側面が撮影できず脱臼の診断が付かない場合がある。その場合確定診断にCTがきわめて有用で,遠位橈尺関節における脱臼,亜脱臼の早期診断が可能になる.尺骨頭掌側脱臼の2例を報告するとともに,早期診断におけるCTの有用性について報告した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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