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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻4号

1995年04月発行

文献概要

特集 上位頚椎疾患―その病態と治療(第23回日本脊椎外科学会より)

Os odontoideumにおける環軸椎不安定性と脊髄症の発現―特に矢状面回旋不安定性の関連について

著者: 渡辺雅彦1 戸山芳昭1 藤村祥一1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.373 - P.379

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 抄録:os odontoideum 34例をX線学的に分析し,環軸関節不安定性(特に矢状面回旋不安定性)と脊髄症発現との関連について検討した.単純X線前後屈側面像から,最小脊柱管前後径,矢状面回旋度,Instability Index(1.1.)を求めた.Rawlandの分類に従い4群に分けて検討すると,局所症状のみのgroup 1に比較し,group 2では不安定性に,group 3ではそれに加え最小脊柱管前後径と年齢に有意差が認められた.不安定性因子である矢状面回旋度と1.1.との相関は低く,不安定性の評価には両者が必要と思われた.今回の結果では,矢状面回旋度20゜以上では14例中12例(86%)に,1.1.40%以上では20例中18例(90%)に脊髄症の発現をみており,これらの不安定性を認める症例には固定術の適応がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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