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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻4号

1995年04月発行

文献概要

特集 上位頚椎疾患―その病態と治療(第23回日本脊椎外科学会より)

幼小児期環軸椎後方固定術の頚椎成長に及ぼす影響―正常成長との比較

著者: 笠井時雄1 井形高明1 森田哲生1 加藤真介1 三宅亮次1 橘敬三1 高橋光彦1

所属機関: 1徳島大学医学部整形外科

ページ範囲:P.387 - P.394

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 抄録:幼小児期に環軸椎後方固定術を施行し,術後10年以上経過観察し得た陳旧性歯突起骨折(Anderson type II)の男児3症例(平均6.4歳)について,頚椎alignment,可動性,脊椎成長,隣接椎間への影響などについて検討を加えた.手術方法は,成長への影響を考慮し,鋼線による締結を行わず自家移植骨によるbony pillowとbony pinおよび縫合糸にて固定する後方固定法にて施行した.術後平均12年の現在,固定椎体の長軸方向への成長が軽度抑制されたものの,移植骨にみられた同程度の延びにより弯曲異常は生じなかった.回旋運動は後頭環椎関節および中下位頚椎において代償され,可動域制限は認めなかった.5歳以上の小児における後方固定術に際しては,解剖学的整復位での術後成長を考慮した固定を行えば,脊椎成長に及ぼす影響は少ないと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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