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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻4号

1995年04月発行

文献概要

特集 上位頚椎疾患―その病態と治療(第23回日本脊椎外科学会より)

ダウン症候群患児にみられる環軸椎不安定性の検討

著者: 三名木泰彦12 竹林庸雄1 横沢均3 山下敏彦3 横串算敏3 鴇田文男4

所属機関: 1札幌市発達医療センター整形外科 2現:札幌医大整形外科 3札幌医科大学整形外科学教室 4札幌療育センター整形外科

ページ範囲:P.411 - P.416

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 抄録:ダウン症候群患児に環軸椎不安定性が高頻度に合併することはよく知られている.環軸椎不安定性の要因について,臨床的,X線学的に検討を行った.ダウン症患児65例(男児42例,女児23例,年齢は1~16歳,平均4歳8カ月)を対象としてX線撮影を行い,頚椎側面動態像,開口位での上位頚椎前後像,必要に応じて断層像を得た.これらより①環椎歯突起間距離〔Atlanto-Odontoid Interval(以下AOI)〕,②軸椎歯突起形態異常の有無を検索した.頚椎屈曲位でAOI値4.5mm以上を環軸椎不安定性ありとした.また麻痺の有無と関節弛緩性を調べた.65例中15例(23.1%)に環軸椎不安定性を認めた.歯突起形態異常のある群のAOI値は,ない群のAOI値に比べ有意に大きかった.関節弛緩性は調査例中50%と高頻度に認められたが.AOI値と相関はなかった.軸椎歯突起形態異常は,環軸椎不安定性に強く関与していると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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