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特集 上位頚椎疾患―その病態と治療(第23回日本脊椎外科学会より)
脊椎悪性腫瘍に対する脊椎全摘術(Total en bloc Spondylectomy)―病巣高位と手術法(血管剥離について)
著者: 川原範夫1 富田勝郎1 鳥畠康充1 滝野哲也1 池淵公博1 松井貴至1 藤田拓也1 水野勝則1 田中重徳2
所属機関: 1金沢大学医学部整形外科 2金沢大学医学部第2解剖
ページ範囲:P.449 - P.455
文献購入ページに移動手術所見では,上位胸椎,中下位胸椎の椎体周囲の血管剥離は容易であった.腰椎では腰筋の剥離が必要であり,上位腰椎の場合は,横隔膜の慎重な剥離,分節動脈の処理が必要であった.また第4腰椎切除の際には,術野が深いため,用手剥離操作が困難であり,細心の注意を払いながら,脊椎用スパチュラによる血管剥離を行った.以上,第1胸椎から第4腰椎まで後方単一アプローチによる脊椎全摘術が可能であった.
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