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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻4号

1995年04月発行

特別企画 頚部脊柱管拡大術―そのポイント

頚椎椎弓形成術(服部法)の術後長期成績

著者: 河合伸也1 斉鹿稔1 中村克己1 淵上泰敬1 金子和生1 椎木栄一1

所属機関: 1山口大学医学部整形外科

ページ範囲:P.537 - P.542

文献概要

はじめに
 各種の頚髄症に対して後方除圧が適応である症例に対して,かっては頚椎椎弓切除術が用いられてきたが,1971年服部名誉教授は頚髄の後方除圧に加えて,後方支持組織の再建を行う術式を考案された.1973年に骨形成的脊柱管拡大術としてその術後成績を報告され,後に頚部脊柱管拡大術と命名されている.これを契機にいろいろな方法で椎弓を温存する術式が開発・実施され,近年は頚椎椎弓形成術と総称されている.現在では頚椎椎弓形成術は広く普及し,いずれの術式も安定した術後成績が獲得できている.
 私共の教室では頚髄の後方除圧には椎弓形成術(服部法)と椎弓切除術を症例によって選択して使い分けている.椎弓形成術(服部法)は頚椎症性脊髄症や頚椎後縦靱帯骨化症のみならず,さらに頚髄不全損傷や頚髄腫瘍の一部をも含んで対象としており,そのうち概してあまり高齢でなく,頚椎の可動性が比較的温存されており,術後長期に頚椎の支持性の温存を図る症例を適応としている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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