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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻4号

1995年04月発行

文献概要

特別企画 頚部脊柱管拡大術―そのポイント

Threadwire Sawの脊柱管拡大術への応用とSlide-Opening Arch Laminoplasty

著者: 富田勝郎1 川原範夫1

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科

ページ範囲:P.559 - P.565

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はじめに
 頚部脊柱管狭窄症の手術方法に関して,これまでに桐田式の広範同時除圧椎弓切除術を皮切りとして,骨形成的椎管拡大術2,5)(服部法),棘突起縦割法脊柱管拡大術(黒川法)7),片開き式脊柱管拡大術(平林法)3),en bloc laminoplasty(辻,伊藤法)4,6)などいろいろな方法が開発されてきた.いずれの術式も苦心のうえ編みだされた味のある術式であり,各々の術式に習熟すれば安定した良好な成績を得ることができる.自分自身の経験からしても,手術成績はいずれの方法であっても甲乙付けがたく,今後の課題としては,手術手技の部分的な改良,および長期成績にあると思われた.特に椎弓切離操作はどの手術術式にも共通した危険をはらんだものであり,ある程度の熟練と細心の注意を必要とする手技である.
 われわれはこの点に関して,脊椎全摘術(total en bloc spondylectomy)の手術手技の一環として開発したthreadwire sawの応用を試み,それが手術手技的容易さ,安全性,時間の短縮などの点からみてどの術式にも役立つことがわかったので,まずその一端を紹介する.次いでわれわれが追求している新しい椎弓拡大形成術を将来に向けた一つの考え方として紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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