icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻5号

1995年05月発行

文献概要

論述

半月板縫合術の臨床成績と癒合率に影響を与える因子の検討

著者: 朝比奈信太郎1 宗田大1 石橋俊郎1 山本晴康1 古屋光太郎1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部整形外科

ページ範囲:P.575 - P.579

文献購入ページに移動
 抄録:半月板縫合術の臨床成績と癒合率,および癒合率に影響を与える因子を知ることを目的とした.術後1年以上の経過観察例101例について,日本整形外科学会半月板治療判定基準による評価を行った.このうち70例については術後平均17カ月で再鏡視により癒合判定を行い,性差,年齢,断裂部位,術前の嵌頓の既往歴,術後の膝関節動揺性の各項目について癒合率に与える影響を統計学的に検討した.前十字靱帯再建併用群,放置群,半月板単独損傷群いづれの群も日整会スコアの成績は良好であった.再鏡視による癒合判定では癒合47例,不全癒合8例,非癒合15例で癒合例は癒合不良例に比して有意に日整会スコアは良好であった.癒合率不良の因子は辺縁1/3より内縁での断裂例,嵌頓の既往のある半月板であった.成績向上のためには断裂部位と断裂縁の正確な評価が必須であり,それには術前の補助診断と術中の十分な観察が重要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら