icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻5号

1995年05月発行

文献概要

論述

膝蓋大腿関節痛症候群の身体所見―正常女性・反復性膝蓋骨脱臼例との比較

著者: 宗田大1 朝比奈信太郎1 山本晴康1 古屋光太郎1

所属機関: 1東京医科歯科大学整形外科

ページ範囲:P.603 - P.607

文献購入ページに移動
 抄録:若年女子に多くみられ,その原因,分類や治療法などに多くの問題をかかえている膝蓋大腿関節(P-F)痛症候群について、身体所見としての下肢のアライメント,全身関節弛緩性,Q角の測定を行い,その結果を正常若年女性,脱臼を繰り返す反復性脱臼症例(脱臼群)と比較検討した.Q角の測定では徒手的に最大内側あるいは最大外側に偏位させた内側Q角と外側Q角も測定した.P-F痛群では正常群に比して下肢アライメントに差はないものの,全身関節弛緩性を認め,外側Q角は小さく,P-F痛は関節弛緩が存在するにもかかわらず膝蓋骨の外側移動性を制限された状態として特徴づけられた.P-F痛群と脱臼群は,全身関節弛緩性を共通して認めるものの,下肢アライメント,Q角の測定では対照的な結果を認めた.本研究はP-F障害患者の身体的特徴をP-F痛と脱臼症例に分けて明らかにした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら