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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻5号

1995年05月発行

文献概要

基礎知識/知ってるつもり

コッドマン三角

著者: 磯辺靖1

所属機関: 1東京医科歯科大学・整形外科

ページ範囲:P.632 - P.632

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 【診断】
 骨腫瘍の授業に出席すれば,この言葉を聞かない医学生はまず.いまい.通常は骨肉腫のX線所見を解説する際に言及される.単純X線像ではsolidな三角形の硬化像を呈し,骨腫瘍の辺縁の骨皮質外側に隆起する.ただし,標本を切り出してみると,本病変はむしろテント状の三角形であることがわかる1)
 本所見は骨肉腫に特異的ととられがちだが,実際にはchondrosarcoma,Ewing肉腫,fibro sarcomaなどの悪性骨腫瘍,骨巨細胞腫,孤立性骨嚢腫,動脈瘤様骨嚢腫などの良性骨腫瘍のほか,骨折,感染,血液疾患,代謝疾患などで見られることもある.したがって,このような所見を有する症例を取り扱う際には,切開生検や術中迅速病理の手順を考慮することが必要である.ちなみにparosteal osは骨膜を挙上しないのでコッドマン三角を欠く事を覚えておこう2,3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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