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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻6号

1995年06月発行

文献概要

論述

RA頚椎病変に対する手術成績―術後の経時的推移と長期成績

著者: 鷲見正敏1 片岡治1

所属機関: 1国立神戸病院整形外科

ページ範囲:P.705 - P.711

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 抄録:RA頚椎病変に対する手術成績について検討を加える場合には,RAが慢性に進行する全身性の炎症性疾患であることに留意する必要がある.筆者らは手術を行ったRA頚椎病変60例の術後成績を経時的に調査した(追跡調査期間:平均4年7カ月).後頭部・頚部痛および脊髄症はともに改善し,成績良好例は41例(68%)だった.経時的には術後2年以降に成績は悪化し,5年以上経過した症例のADL障害は術前と同等になっている症例が多くみられた.病態別では,下位頚椎部病変の経時的な成績の悪化が顕著で術後5年以上経過例のうち成績良好例は33%へと減少していた.一方,環軸関節前方亜脱臼は長期間の経過ののちも良好な成績を維持していた.術後成績の経時的悪化の原因は75%がRAの進行によるADL障害の悪化で,25%は頚椎病変の悪化によるものであった.頚椎病変が手術によって改善してもRAの経時的進行によりADL障害が進行する症例が多くみられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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