icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻6号

1995年06月発行

文献概要

臨床経験

脊椎腫瘍に対する脊柱再建術に有用であったhybrid constructionの2例

著者: 内田毅1 熊野潔1 平林茂1 瀧直也1 西田茂喜1 江口正信1

所属機関: 1関東労災病院整形外科

ページ範囲:P.733 - P.737

文献購入ページに移動
 抄録:われわれは,脊椎腫瘍の手術的治療において,比較的予後良好で限局性の腫瘍の場合,十分に適応を検討した上で腫瘍の全切除術を選択している.この場合の脊柱再建術には従来よりも強固な固定性が必要である.このため1993年より,スクリュウとフックシステムを併用したhybrid construction法を採用している.この構築法の利点は,ロッドの上下端に使用したフックにより,スクリュウやロッドに加わる屈曲モーメントを減じることで,short fusionで,かつ安定した脊柱再建術を可能にしたことである.今回,脊椎転移性腫瘍とmyelomaの各1例に本構築法を用いた脊柱再建術を行った.脊椎全切除例では局所再発を認めず,2例とも十分な麻痺とADLの改善とが得られた.インストルメントの緩みや破損はなく,脊柱アラインメントの変化も認めなかった.本法は脊柱再建術として有用な手段であると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら