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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻6号

1995年06月発行

文献概要

臨床経験

外傷性鎖骨両端脱臼の1例

著者: 米沢郁穂12 沼本秀樹1

所属機関: 1石和町立峡東病院整形外科 2現:順天堂大学医学部整形外科

ページ範囲:P.761 - P.763

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 抄録:今回われわれは,肩鎖関節脱臼と胸鎖関節脱臼を同側に合併した鎖骨両端脱臼の1例を経験したので報告し,若干の文献的考察を加えた.症例は21歳,男性.3mの高さより転落し受傷した.grade IIIの肩鎖関節脱臼であること,患者の年齢が21歳と若く建設業という活動性を必要とする職業であることを考慮し肩鎖関節脱臼に対して鎖骨・烏口突起スクリュー固定術を行った.胸鎖関節は症状がないため放置した.鎖骨両端脱臼は1831年にPorralによって初めて報告され,それ以来われわれの調べ得た範囲においては海外15例,国内3例にすぎない.若年者で,スポーツへの復帰や高い活動性が求められる場合の治療法の選択が問題になる.1年11カ月を経過した現在,胸鎖関節の突出は認めるが,疼痛および可動域制限はなく経過良好である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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