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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻7号

1995年07月発行

文献概要

シンポジウム 原発性脊椎悪性腫瘍の治療

緒言

著者: 金田清志1

所属機関: 1北海道大学

ページ範囲:P.816 - P.816

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 原発性脊椎悪性腫瘍は,1)Plasmacytoma,2)Ewing's sarcoma,3)Malignant lymphoma,4)Chondrosarcoma,5)Osteosarcoma,6)Chordomaなどである.これらの中で,1),2),3)は放射線療法に感受性がある.Plasmacytomaでは通常放射線療法のみであるが,腫瘍が大きくなれば手術的切除aggressive curettageと再建術に放射線療法を合併して行うのが最も有効と思われる.この腫瘍はsolitaryであれば上述の治療のみであるが,systemicとなれば化学療法の適応となる.Ewing sarcomaは他の骨からの転移が原発性より多い.脊椎発生では脊椎の3-columnsが侵されることが多いのでen bloc resectionが適応となろう.そして術後に放射線療法か,化学療法が助けとなる.Lymphomaは比較的放射線感受性があるのでこれのみでの治療である.本腫瘍での手術的腫瘍切除の適応は脊椎の破壊が強く脊柱安定性が危険にされされている場合と放射線療法のため腫瘍負荷を減少させるための二つが考えられる.Osteosarcomaは放射線治療後か,Paget病からが多いとされているが,我が国では稀である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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