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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻7号

1995年07月発行

文献概要

シンポジウム 原発性脊椎悪性腫瘍の治療

原発性脊椎悪性腫瘍の手術成績

著者: 高石官成1 矢部啓夫1 藤村祥一1 鈴木信正1 戸山芳昭1 鎌田修博1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科

ページ範囲:P.829 - P.834

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 抄録:原発性脊椎悪性腫瘍の手術成績について検討した.腫瘍学的に十分な切除縁を得ることは困難であるが,手術療法の占める割合は重要で,辺縁切除の確保は腫瘍内切除に比べ予後が良好であった.脊索腫・軟骨肉腫では補助療法の感受性が低かったが,造血性腫瘍群では併用することで生存率が安定した.区画外に広がる腫瘍についても,腫瘍内切除の範囲を最小限に押さえるべきで,掻爬による姑息的な治療は適応とならない.従来,脊椎の持つ解剖学的特殊性から切除縁設定は困難と考えられてきたが,初回手術における腫瘍摘出の可否が生命予後に大きく影響する以上,できるだけ四肢の切除縁評価と同様の概念に基づいて治療法を選択すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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