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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻7号

1995年07月発行

文献概要

シンポジウム 原発性脊椎悪性腫瘍の治療

原発性脊椎悪性腫瘍の治療成績

著者: 平良勝成1 佐野精司1 大幸俊三1 徳橋泰明1 松崎浩巳1

所属機関: 1日本大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.835 - P.842

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 抄録:1970年から1993年の24年間に当教室で治療した脊椎原発の悪性腫瘍は33例で,症例の内訳は巨細胞腫8例,脊索腫6例,悪性リンパ腫6例,骨髄腫6例,Ewing肉腫4例,その他3例であった.発生部位は胸椎12例,仙椎10例,腰椎8例,頚椎3例であった.年齢は10~82歳(平均52.6歳)であり,性別では圧倒的に男性が多かった.手術療法を行った26例の切除縁評価ではintralesional 17例,marginal 8例,wide 1例で,局所再発は約30%で全例intralesionalの症例であった.合併症は仙骨発生例に多く,膀胱直腸障害,神経障害,感染,骨折などであった.原発性脊椎悪性腫瘍の治療は解剖学的特性からsurgical stageの評価が困難でwide marginが得づらいが,術前にCTやMRIを用い病巣の範囲を明確にし,高悪性腫瘍には術前の化学療法や放射線療法などの補助療法,低悪性腫瘍や巨細胞腫は最終的切除範囲がwideとなる手術法が成績向上につながると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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