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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻7号

1995年07月発行

文献概要

シンポジウム 原発性脊椎悪性腫瘍の治療

原発性脊椎悪性腫瘍の治療上の問題点

著者: 塩川靖夫1 竹上謙次1 藤浪周一1 荻原義郎1

所属機関: 1三重大学医学部整形外科

ページ範囲:P.851 - P.855

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 抄録:1977年より1993年までに加療した原発性脊椎悪性腫瘍15例,および傍脊椎からの浸蝕性悪性腫瘍3例,計18例の治療結果を検討した.骨髄腫や悪性リンパ腫,あるいはEwing肉腫は化学療法,放射線療法による保存療法が非常に有効で,6例中4例は,continuous disease free(CDF)あるいは完全寛解(CR)が得られた.他方保存療法の適応されない軟骨肉腫(CS),脊索腫(CD),MFHなどの全切除をもくろんだ8例においては,CDFが軟骨肉腫および脊索腫の各1例のみであり,alive with disease(AWD)4例,died of disease(DOD)2例と,不良な結果を示した.その原因は,すでに大きなtumor massを形成しcompartmentを越え,適切なsurgical marginの獲得が困難なこと,さらには重要organの温存のために一部intralesional marginにならざるを得なかったことや,周囲血管に腫瘍栓子の存在が認められたことが挙げられよう.治療成績向上のためにいくつかのcritical pointを指摘する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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