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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻7号

1995年07月発行

文献概要

手術手技シリーズ 最近の進歩 手の外科

リウマチ手の手指変形に対する関節形成術

著者: 村上恒二1 濱田宜和2

所属機関: 1広島大学医学部保健学科 2広島大学整形外科

ページ範囲:P.857 - P.866

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はじめに
 手指の関節は手関節とともに,リウマチ滑膜炎の好発部位であり,滑膜炎が持続すれば靱帯の弛緩や関節の破壊をきたすこととなる.そして進行期にいたれば手指の尺側変位はしばしばみられる変形の一つとなるが,変形は徐々に発生したものであり,その多くにおいては機能的適応を生じている.そして,指の屈曲が可能であれば把持機能の大部分は残っており,必ずしも機能的な障害とはならない.しかしながら,MP関節において伸展装置が脱臼すれば手指の伸展障害をきたすこととなり,大きな機能障害となる.また,尺側変位が著明であれば母指と示指の先端でのつまみ動作が不可能となり,さらには高度の尺側変位や掌側脱臼など変形そのものも見かけ上不愉快で,患者にとっては重大事である.リウマチ手における尺側変位や掌側脱臼に対する手術方法については病期に応じてさまざまな方法が試みられているが,本稿ではリウマチ手に対するMP関節形成術や母指変形に対する手術的治療の手術適応,手術方法そして問題点について述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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