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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻7号

1995年07月発行

文献概要

手術手技 私のくふう

経皮的自家骨髄移植による骨癒合不全の治療

著者: 松田芳郎1 奥村秀雄1 渡部昌平1 脇田匡1 内田篤宏1 柴田大法1 曽我部弘人2

所属機関: 1愛媛大学医学部整形外科 2石川病院整形外科

ページ範囲:P.867 - P.873

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 抄録:骨折後の偽関節6例,仙腸関節固定術後の骨癒合不全1例に経皮的自家骨髄移植を施行したので,その治療成績を報告し,本法の適応や手技上の問題点について検討した.骨折後の偽関節に対する癒合率は6例中5例,83.3%であった.移植から癒合までの期間は5~9カ月であった.WeberとCechによる偽関節の分類に従って成績を検討すると,hypervascular nonunionでは全例骨癒合したが,感染を合併したavascular nonunionでは癒合が得られなかった.また,関節固定術後の癒合不全例では骨癒合が得られた.本法に伴う合併症はなかった.
 経皮的自家骨髄移植は侵襲が少なく,hypervascular nonunionには有用な方法と考えられた.感染例やavascular nonunion例への適応,偽関節部の処置,注入する骨髄の至適量,時期,回数,後療法などに関しては今後さらに検討が必要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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