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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻7号

1995年07月発行

文献概要

臨床経験

サッカーで発症した大腿骨小転子裂離骨折の1例

著者: 牧田浩行12 鈴木一太1 青木茂夫1 木下裕功1 杉村聡1

所属機関: 1藤沢市民病院整形外科 2現:平塚共済病院整形外科

ページ範囲:P.895 - P.897

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 抄録:今回われわれはサッカーの試合中キックで発症した右大腿骨小転子裂離骨折の1例を経験したので報告する.症例は13歳の男子で,サッカーの試合中右足でシュートをうとうとして蹴り損ない空振りした瞬間,突然右股関節から大腿にかけて強い疼痛が出現し歩行困難な状態となった.翌日当科初診となった.右大腿近位部の腫脹とスカルパの三角に強い圧痛および右股関節の運動痛を認めた.単純X線像で右大腿骨小転子裂離骨折を認め入院となった.介達牽引を行い数日で疼痛は軽快した.
 受傷後約3週で歩行を開始した.受傷後2カ月のX線像で骨癒合を認め,現在経過は良好で,サッカーのクラブ活動に復帰している.本症例の原因としてボールを蹴り損なった瞬間,股関節は伸展位から急激に屈曲,外旋位となったことで小転子に腸腰筋の過大な収縮力が働き,裂離骨折が起こったものと推察された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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