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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻7号

1995年07月発行

文献概要

臨床経験

sacral nerve root cystの1例

著者: 松田正樹12 金粕浩一1 富田勝郎3

所属機関: 1済生会高岡病院整形外科 2現:富山市民病院整形外科 3金沢大学整形外科

ページ範囲:P.899 - P.902

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 抄録:腰・下肢痛の1原因としてのsacral perineurial cystは,1938年Tarlovが報告したことにより注目を集めた.今回われわれは右殿部痛を主訴として来院し,脊髄造影,ミエロCT,MRIで,sacral nerveroot cystと診断し,疼痛が増強したため神経根ブロックで症状が消失することを確認したのちに手術を行い,症状の消失をみた1例を経験した.病理学的にcyst壁内に神経線維,神経節細胞を認めたことによりsacral perineurial cystと確定診断された.その成因については諸家により報告されているが本症例では硬膜の脆弱部へのhydrostatic pressureが関与していると思われた.手術方法はcystの縫縮が良く,術後は約3週間程度の床上安静を保つことが再発を防ぐために重要と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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