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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻8号

1995年08月発行

文献概要

論述

CPPD結晶沈着症における手関節TFCC石灰化像と月状骨尺側変化

著者: 谷口泰徳1 山本剛史1 中谷如希1 吉田宗人1 玉置哲也1

所属機関: 1和歌山県立医科大学整形外科

ページ範囲:P.913 - P.917

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 抄録:CPPD結晶沈着症例で手関節TFCCに石灰沈着が観察された35例59手についてX線学的に検討を加えた.TFCC石灰化像の結晶沈着様式はTFCCの橈骨付着部より尺側方向に見られたもの54手(92%),TFCCの橈側に見られず尺側よりに見られたもの5手(8%)であった.この尺側のみに限局した症例は著明なulnar plus variance(5.0±0.7mm)を示し,橈骨付着部より出現したもの(2.0±1.9mm)と比較してulnar varianceに有意差(P<0.01c)を認めた.TFCCの橈側に石灰化が見られた群(n=54)の石灰化率は平均61.6±22.3%であった.月状骨尺側の関節症変化は87%と高頻度に見られ,TFCCの石灰沈着像と有意な関連を認めた.月状骨尺側の嚢腫像,不整像はTFCCの石灰沈着,一定のplus varlanceが原因と考えられた.月状骨尺側の硬化像は高度のulnar plus varianceが原因と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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