icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻8号

1995年08月発行

文献概要

手術手技 私のくふう

Video assisted thoracoscopic surgery(VATS)の脊柱側湾症前方解離術への応用

著者: 川上守1 玉置哲也1 安藤宗治1 山田宏1 橋爪洋1 南出晃人1 岩﨑博1

所属機関: 1和歌山県立医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.939 - P.944

文献購入ページに移動
 抄録:video assisted thoracoscopic surgery(VATS)を用いた胸椎椎間板切除術を臨床に応用し得たので報告した.症例は19歳女性,立位Cobb角がT6-LI80°のrigid curveを有する特発性側弯症である.全麻下,左側臥位で右第7,8肋間にトロッカーを刺入し,VATSにてT7/8-9/10の椎間板切除を行った.手術時間は1時間,出血量は少量であった.前方解離術後の術中矯正X線像では53%の矯正が得られていた.続いてISOLA systemを用いてT4-L2までの後方固定術を行った.術後3日目に胸腔ドレーンを抜去し,歩行を開始した.術後4カ月の現在,56%の側弯矯正と良好な矢状面バランスが得られている.VATSによる前方解離術を側弯症例に応用し,手術侵襲,術後疼痛,美容の上で満足すべき結果を得た.本法は側弯症治療において基本的な追加手術になり得ると考えられるが,十分な動物実験による手技の獲得が必要であることを強調した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら