icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻8号

1995年08月発行

文献概要

臨床経験

手根骨尺側長軸脱臼,有鈎骨鈎骨折合併の1例

著者: 中村潤一郎12 三谷晋一1 吉田修之1 伊藤淳1 服部美和1

所属機関: 1健康保険総合川崎中央病院整形外科 2現:神奈川県立こども医療センター・整形外科

ページ範囲:P.983 - P.985

文献購入ページに移動
 抄録:ローラーに挟まれて受傷した手根骨尺側長軸脱臼の一例を経験したので報告する.患者は20歳,男性.手掌の一部が剥奪した挫滅創で,中指掌側面が模側を,環指掌側面が尺側を向くという特徴的な外観を呈していた.単純X線にて手根骨正中列と尺側列間の脱臼を認め,有鈎骨鈎骨折を合併していた.手術所見は,手根骨長軸脱臼と有鈎骨鈎骨折のほか母指球筋と小指球筋の損傷を認めたが神経血管損傷は認めなかった.術後,手掌皮膚の壊死および手根管症候群を合併したので手根管開放術と皮膚移植術を追加した.本症はKirschner wireで容易かつ確実な固定が得られ,軟部組織の損傷が少なければ予後は良好である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら