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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻8号

1995年08月発行

文献概要

臨床経験

肩関節直立脱臼の1症例

著者: 小泉宗久1 神原幹司1 仲川喜之2 宮田重樹1 藤田烈1 山岡茂雄1

所属機関: 1富田林病院整形外科 2榛原総合病院整形外科

ページ範囲:P.1007 - P.1009

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 抄録:外傷性肩関節脱臼のうち,直立脱臼はきわめてまれである.今回われわれは,腱板断裂修復術後,約6年を経過し,直立脱臼を受傷,興味ある経過を観察し得た1症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.症例は74歳男性で,1993(平成5)年7月4日,坂道を歩行中,転倒し肩関節直立脱臼を生じた.麻酔下に牽引-対抗牽引法を用ることで,整復は容易であった.その後,痔痛もなく肩関節機能は良好であったが,約2カ月後に機序不明の肩関節痛と同部から側胸部にかけての腫脹をきたした.CT,関節造影等から,腱板断裂に伴う関節症変化を基盤にして,癒着・治癒しつつあった関節滑膜から出血を生じていたものと考えられた.1994(平成6)年4月現在,肩関節の疼痛は消失し,経過良好である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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