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論述
頚椎カリエスの治験例
著者: 大山泰生12 大谷清1 谷戸祥之1 斉藤正史1 柴崎啓一1
所属機関: 1国立療養所村山病院整形外科 2現:国立小児病院整形外科
ページ範囲:P.1029 - P.1035
文献購入ページに移動結核の既往のあるものは1例のみで,5例中3例は当初,転移性脊椎腫瘍,変形性頚椎症の診断で治療を受けていた.また,1例は肺結核を含め,他の部位に結核病巣は発見されなかった.
頚椎カリエスは脊椎カリエス全体の1~5%と稀である.肺結核の既往の明らかでない例も多く,患者数の減少,高年齢化も加わって,頚椎カリエスは転移性脊椎腫瘍,化膿性脊椎炎,変形性頚椎症,骨粗霜症による圧迫骨折等との鑑別が問題となる.今後とも頚椎の破壊性の病変を見たとき,頚椎カリエスも念頭に置く必要がある.
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