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ACL isometric point
著者: 守屋秀繁1
所属機関: 1千葉大学医学部整形外科
ページ範囲:P.1072 - P.1073
文献購入ページに移動正常の前十字靱帯(以下ACLと略す)は複雑な構造を有しており,現在の再建技術ではこれを再構築することは不可能である.ほとんどの再建法がsimple bandによる置換であるため,本来単純な蝶番関節ではない膝関節にisometric pointといった概念が持ち込まれた.
ACLが膝の動きに連れて常に一定の距離やtensionを保っているわけではないことは,かなり以前から知られている,1920年,すでにHeyGroves5)は膝の伸展でACLが緊張すると報告している.また,その後の研究でACLを2つまたは3つのbundleに分け,膝の屈曲によりanteromedial bundleが緊張し,posterolateral bundleが弛緩することがわかった.どのbundleもisometricではなく,屈曲角度に応じて相互的に作用し,stabilityを得ているのである.
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