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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻9号

1995年09月発行

文献概要

基礎知識/知ってるつもり

ACL isometric point

著者: 守屋秀繁1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1072 - P.1073

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 【ACL再建とisometric pointの考え方】
 正常の前十字靱帯(以下ACLと略す)は複雑な構造を有しており,現在の再建技術ではこれを再構築することは不可能である.ほとんどの再建法がsimple bandによる置換であるため,本来単純な蝶番関節ではない膝関節にisometric pointといった概念が持ち込まれた.
 ACLが膝の動きに連れて常に一定の距離やtensionを保っているわけではないことは,かなり以前から知られている,1920年,すでにHeyGroves5)は膝の伸展でACLが緊張すると報告している.また,その後の研究でACLを2つまたは3つのbundleに分け,膝の屈曲によりanteromedial bundleが緊張し,posterolateral bundleが弛緩することがわかった.どのbundleもisometricではなく,屈曲角度に応じて相互的に作用し,stabilityを得ているのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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