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臨床経験
劇症型A群連鎖球菌による下腿壊死性筋炎の1例
著者: 神野哲也1 佐藤浩一1 野本栄1 渕岡道行1 松岡正1 古屋光太郎2
所属機関: 1済生会川口総合病院整形外科 2東京医科歯科大学整形外科
ページ範囲:P.1083 - P.1087
文献購入ページに移動症例は32歳女性,誘因なく生じた強い左下腿痛を主訴に来院した.化学療法は効果なく左下肢は著明な腫脹をきたし,水疱,糜燗等の皮膚症状も認めた.またDIC,MOFに至る急速な全身症状の悪化も伴った.発症6日目に局所débridementを施行した結果,症状は急速に消退,壊死筋切除による下垂足を残すも約3カ月の経過で治癒した.組織学的には強い細胞浸潤を伴った広範な筋肉壊死であり,壊死性筋炎と診断された.また切除筋組織よりA群溶連菌が検出され,TSLSの診断基準に合致した.
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