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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科30巻9号

1995年09月発行

文献概要

臨床経験

胸骨骨折を伴い進行性後弯変形を呈した多発性胸椎骨折の1例

著者: 畠山雄二1 阿部栄二1 佐藤光三1 片岡洋一1 岡田恭司1

所属機関: 1秋田大学整形外科

ページ範囲:P.1101 - P.1104

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 抄録:肋骨で胸椎に連結された胸骨は胸椎の第4のcolumn(stabilizer)といわれている.本例は胸骨骨折と胸椎損傷が合併して後弯変形が進行したと考えられる例である.症例は33歳男性.車外へ投げ出され受傷.近医で,全身打撲,T3,5,8圧迫骨折の診断で硬性コルセット(TLSO)装着.しだいに前胸部と背部痛が増強し受傷後7カ月目に当科紹介となった.胸骨は2箇所で骨折して変形し,T3の圧迫骨折とT5,8の破裂骨折のため,T4-9で47゜(受傷時42°)の後弯変形がみられた.T3~8の帯状知覚鈍麻と両下肢腱反射の亢進も認めた.胸骨の変形は骨折部の2箇所で矯正固定し,T8は椎体亜全摘して除圧矯正固定,T5は後弯変形の矯正のみ行った.術後18カ月の現在T4-9の後弯は36゜に改善し,骨癒合は良好である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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