icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻1号

1996年01月発行

文献概要

シンポジウム 腰椎変性すべり症の手術

後方進入椎体間固定(PLIF)術の検討

著者: 吉沢英造1 中井定明1 西沢活史1 小林茂1 森田千里1 志津直行1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部整形外科

ページ範囲:P.51 - P.57

文献購入ページに移動
 抄録:PLIFは椎間関節の解離と椎体間郭清により,すべりの整復と椎間腔拡大が確実かつ容易に得られ,移植母床として最適な椎体間に充分な移植骨を充填できる良い手術法である.
 術後2年以上経過した自家骨移植例32症例と術後1年以上経過した同種骨移植例12症例を追跡調査した結果,自家骨移植で15.2%にcollapsed fusionまたはnon-unionを生じ,それらの術後成績はfusion in situに比較して劣っていた.pedicle screwの併用によりその発生は著明に減少したが,背面に大きな死腔が形成されることに問題があり,内固定材の更なる改善が必要と考える.同種骨移植では全例にpedicle screwを併用し,移植骨の椎体内陥入が1例に見られたのみで,collapse,non-unionは生じていない.同種骨には血液感染症の問題がまだ残されているものの,手術をより簡略化できる利点があり,骨銀行の普及と充実が望まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら