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シンポジウム 腰椎変性すべり症の手術
後方進入椎体間固定(PLIF)術の検討
著者: 吉沢英造1 中井定明1 西沢活史1 小林茂1 森田千里1 志津直行1
所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部整形外科
ページ範囲:P.51 - P.57
文献購入ページに移動術後2年以上経過した自家骨移植例32症例と術後1年以上経過した同種骨移植例12症例を追跡調査した結果,自家骨移植で15.2%にcollapsed fusionまたはnon-unionを生じ,それらの術後成績はfusion in situに比較して劣っていた.pedicle screwの併用によりその発生は著明に減少したが,背面に大きな死腔が形成されることに問題があり,内固定材の更なる改善が必要と考える.同種骨移植では全例にpedicle screwを併用し,移植骨の椎体内陥入が1例に見られたのみで,collapse,non-unionは生じていない.同種骨には血液感染症の問題がまだ残されているものの,手術をより簡略化できる利点があり,骨銀行の普及と充実が望まれる.
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