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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻1号

1996年01月発行

文献概要

シンポジウム 腰椎変性すべり症の手術

腰椎固定の際のPLFとPLIFの使い分け

著者: 川原範夫1 富田勝郎1 畑雅彦1 水野勝則1

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科

ページ範囲:P.59 - P.64

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 抄録:L4/5椎変性すべり症に症して,後側方固定(PLF)を行った26例とMoss-Miami systemを用いて後方進入椎体間固定(PLIF)を行った10例についてX線学的調査を行った.PLFを行った26例中21例に骨癒合を認め,5例に偽関節を認めた.すべりの進行は術前椎間板高の保たれていた例に多く見られ,骨癒合を認めた21例中14例に平均7%のすべり進行を認めた.骨癒合を認めた21例中14例は前弯位で癒合が完成していたが,7例は後弯位で癒合が完成していた.その7例は術前腰椎中間位側面で,すでに生理的前弯が消失し,後弯傾向にあったものであった.PLIFを行った10例全例に椎体間骨癒合を認め,alignmentおよび椎間板高の矯正・維持がなされていた.以上より,腰椎alignmentおよび椎間板高の長軸方向の矯正の必要がある腰椎変性すべり症はPLIFの適応と思われた.一方,PLFで十分対応可能なものはすべりの程度および不安定性がごくわずかで椎間板の変性が未だ初期のもの,もしくは逆に椎間板高がほぼ消失しrestabilizeされてしまったいわゆる椎間板の変性が末期のものと考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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