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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻10号

1996年10月発行

文献概要

論述

自家膝蓋腱を用いた鏡視下前十字靭帯再建術後の骨トンネル拡大現象について

著者: 石橋恭之12 原田征行1 岡村良久1 片野博3 川島信二4 半田哲人5 大塚博徳1 徳谷聡1

所属機関: 1弘前大学医学部整形外科 2青森市民病院 3弘前記念病院整形外科 4青森整形外科クリニック 5青森市民病院整形外科

ページ範囲:P.1127 - P.1133

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 抄録:膝前十字靭帯(ACL)再建術後の骨トンネル拡大は,再建靭帯の再断裂を来した場合しばしば問題になる.われわれは,自家膝蓋腱を用いた鏡視下再建術78例80膝における,単純X線上の経時的な骨トンネル拡大を調査した.骨トンネル内での骨片の固定位置により,大腿骨側は近位群と遠位群の2群に,𦙾骨側は近位群,中央群,遠位群の3群に分類した.inside-outに大腿骨トンネルを作成し,骨片が大腿骨トンネル関節内開口部で固定されたものでは,大腿骨トンネルが拡大したものはなかったが,骨片固定位置が関節内より遠位になるにつれ,トンネルの残存率およびその拡大率が増加した.骨トンネル拡大の原因として,トンネル内での靭帯の動きや関節液の侵入が一因と考えられた.以上の結果から,われわれは,骨トンネル拡大を防止する方法として,all-inside techniqueを用いてACL再建術を行っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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