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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻10号

1996年10月発行

文献概要

ついである記・6

Yugoslavia

著者: 山室隆夫12

所属機関: 1京都大学 2国際整形災害外科学会

ページ範囲:P.1146 - P.1147

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●東西両陣営の狭間で独自の発展をとげたが…
 古い時代のヨーロッパおよびその周辺の偉大な文明,例えばギリシャ文明,ローマ文明,ビザンチン文明などは,いずれもアドリア海を挾んでその東西に興ったと言える.そして,これらの文明の盛衰の歴史も,また,それに伴って発生した東西勢力の軍事的抗争の歴史も,アドリア海の海運の果した役割を考えずには語り得ないもののように思われる.そのアドリア海の西岸はイタリーであり,東岸は主として旧ユーゴスラビアである.したがって,旧ユーゴスラビアの地は古くより文明の交差点として,人種的,文化的,宗教的,経済的,軍事的に極めて複雑な状況を呈しつつ発展してきた.旧ユーゴスラビアは第二次世界大戦後に故チトー大統領の強力な指導力によって独自の社会主義国として独立したが,もともと6つの共和国より成る合同国家であった.6つの共和国とは北から南へ向って見ると,スロベニア,クロアチア,ボスニア・ヘルツゴビナ,セルビア,モンテネグロ,マケドニアである.これらの共和国の内の幾つかは1990年以来のユーゴスラビア紛争によって毎日のように世界のニュースにその名が登場しよく知られるようになったが,それ以前には日本人には余りなじみのなかった共和国であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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