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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻10号

1996年10月発行

文献概要

臨床経験

慢性関節リウマチによる病的腰椎前方すべり発生の1例―MRIでの観察

著者: 大谷晃司1 菊地臣一1 佐藤勝彦1 千葉勝実2

所属機関: 1福島県立医科大学整形外科 2福島県立リハビリテーション飯坂温泉病院整形外科

ページ範囲:P.1187 - P.1190

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 抄録:すべり発生前後の状態をMRIで観察できた慢性関節リウマチによる腰椎の病的すべり症の1例を経験した.初診時単純X線像では,すべりや椎間関節の異常所見は認められなかった.しかし,MRIではすべり発生前にすでに第4腰椎椎間関節に椎間関節突起部での骨髄内変化と関節液貯留という関節炎を示唆する所見が認められた.初診時より1年後に第4腰椎のすべり発生が確認された.単純X線像で変化が認められる以前に,MRIで病的変化が描出されていたという事実を考えると,慢性関節リウマチの症例で腰椎椎間関節にMRIで異常所見が認められる場合には,将来のすべり発生の可能性に留意して,経過観察が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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