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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻11号

1996年11月発行

文献概要

論述

軟部肉腫局所再発例の検討

著者: 畠野宏史1 堀田哲夫1 生越章1 山村倉一郎1 斎藤英彦2 井上善也2

所属機関: 1新潟大学医学部整形外科 2聖隷浜松病院整形外科

ページ範囲:P.1225 - P.1230

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 抄録:手術的に治療した軟部肉腫の再発例を調査し,その原因について検討した.症例は1977年から1993年8月までに,当科および関連施設で初回手術を行った軟部肉腫61例であり,主な組織型は脂肪肉腫15例,悪性線維性組織球腫7例,悪性神経鞘腫7例などであった.61例中26例に再発を認め,そのうち20例に再切除術が施行された.初回広範囲切除群において,2cm以上の切除縁の27例では全例で再発を認めず,切除縁を2cm程度まで縮小できる可能性があると思われた.2cm未満の広範囲切除群で,放射線療法施行群の再発は1/5であり,非施行群の5/6に比較して優れており,放射線療法は局所根治性を高めると考えられた.再切除症例では,2cm以上の広範囲切除を行っても再発が3/14認められた.再発症例では,手術操作による播種や出血の広がりを考慮してできるだけ広範な切除が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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