icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻11号

1996年11月発行

文献概要

臨床経験

肺癌手術後に発症した止血用材による両下肢麻痺の1例

著者: 金明博1 大坂芳明1 小山茂和1

所属機関: 1南大阪病院整形外科

ページ範囲:P.1277 - P.1280

文献購入ページに移動
 抄録:肺癌に対する肺上葉切除および胸壁合併切除術後に発症した,止血用材による両下肢麻痺の1例を経験したので報告する.
 患者は62歳男性.肺癌に対し左上葉切除ならびに胸壁合併切除術を施行されたが,術後2日目に両下肢の麻痺症状に気づいた.MRIおよびCTMにて硬膜外腫瘍が疑われたが椎弓切除術の結果,血液を吸収したオキシセルを脊柱管内に認め,胸壁切除の際に椎間孔に充填されたオキシセルが膨化し脊髄を圧迫したものと考えられた.止血の際に傍脊椎または脊柱管内にオキシセルを留置することはその膨化作用のため危険であり,極力さけるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら