icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻11号

1996年11月発行

文献概要

臨床経験

肩関節窩に発生した離断性骨軟骨炎の1例

著者: 阿久津政司1 小川清久1 宇井通雅1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1303 - P.1306

文献購入ページに移動
 抄録:肩関節窩に発生した離断性骨軟骨炎の治癒過程を画像で経時的に観察した.症例は,10年間の野球歴がある16歳の男性.1年前右肩に鈍痛,その3カ月後遠投時に激痛が生じ,野球を休止した.8カ月後野球の再開と共に疼痛が再発し,発症1年目で当科を受診した.画像・関節鏡所見より関節窩離断性骨軟骨炎の透亮期と診断し,スポーツを禁止し,CTで経過を追跡した.10カ月後骨欠損部の縮小と周辺の骨硬化が著明となり,1年10カ月後には軟骨下骨の不連続像が消失,2年4カ月でわずかな骨硬化部分を残すのみとなった.しかし,X線学的,臨床的に治癒と判定した3年6カ月後にもMRIは異常像を呈し,修復過程が終了していないことを示していた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら