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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科31巻12号

1996年12月発行

文献概要

論述

骨巨細胞腫に対するSurgical Adjuncts(SA)とAW-GCを用いた関節機能温存手術

著者: 笠原勝幸1 坪山直生2 戸口田淳也3 中村孝志2

所属機関: 1京都大学医療技術短期大学部 2京都大学医学部整形外科 3京都大学生体医療工学研究センター

ページ範囲:P.1321 - P.1329

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 抄録:関節近傍のGCTの手術時,関節面と関節機能を温存したいが掻爬術+骨移植では再発率が高い.掻爬術にsurgical adjuncts(surgica adjuvants:SA)を加えることにより腫瘍切除の安全域を拡大し,軟骨下骨を自家腸骨で再建し,AW人工椎体またはAW多孔体を利用して荷重を支持する関節機能温存手術を考案した.surgical adjunctsとして概念を確立させたのはMalawer10)で,cryosurgeryn11)とacryliccementation14)を代表的なSAとしてあげているが,両者とも不十分な点も多い.筆者らは安全で確実な独自のSAを行い,病的骨折合併例や鳥山4型など従来は広範切除の必要なGCTの症例にも掻爬術で関節構造を温存し,支持性に優れ骨結合性と骨伝導能を持つAW・GCを用いて関節機能をほぼ完全に温存することができたのでその手術法を報告する.𦙾骨の関節面を再建支持するのに機械的強度に優れたAW人工椎体を,橈骨の関節面を形成支持するのにはAW多孔体を用い経過は良好である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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