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論述
膝前十字靱帯断裂と顆間窩の狭小化の因果関係について―MRI,解剖遺体膝による検索
著者: 福井要一1 原田征行2 岡村良久2 柿崎寛3 川島信二4 半田哲人5 星忠行6
所属機関: 1公立七戸病院整形外科 2弘前大学医学部整形外科 3国立弘前病院整形外科 4青森整形外科クリニック 5青森市民病院整形外科 6青森県立中央病院整形外科
ページ範囲:P.1331 - P.1337
文献購入ページに移動測定はMRI coronal imageで,ACL(remnant)が顆間窩に接するスライスで顆間窩の顆部に対する比をnotch比として測定した.また解剖遺体膝50膝を観察し,顆間窩の形態を顆間窩前方の形態により以下の3型に分類した.①O型(顆間窩出口が楕円形)②C型(同部が円形)③W型(同部に狭窄があるもの)
結果:ACL片側,両側断裂群のnotch比はACL非断裂群に比して有意に小さかった.また,解剖遺体膝の観察ではW型では膝伸展位でACL顆間窩に狭窄されており,他のtypeより断裂の危険性は高いと推察された.以上より,顆間窩の狭小化はACL断裂のひとつの危険因子と考えられた.
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